ボルダリング 野口啓代選手 2015シーズンレポート

野口選手から 今シーズンのワールドカップの総括レポートが届きました。

以下、野口選手からのコメントです。

DSC_1460

2014年の年間チャンピオンとして望んだ2015シーズン。

今年もたくさんのドラマがありました。今年は例年と違い、WORLDCUPの為の人工壁や筋トレでパワーを身につけることよりも、岩場でしか得られないテクニックや繊細な感覚に目を向け、本気トライでの集中力を養いました。今の自分にとって最も大切なものだと思ったからです。

初戦、2戦目から優勝にとても近い2位というリザルトと、自分自身満足のいくトライをする事ができ、自分の進む方向が間違ってなかった事を確信しました。

3戦目の中国・重慶大会では念願の優勝を果たし、4戦目の中国・海陽大会でも2位になる事が出来ました。4戦目の時点で年間チャンピオンが決定し、最終戦はとてもリラックスした状態での出場となりました。

しかし最終戦の10日前のトレーニング中に左足の腓骨の靭帯を怪我してしまい、歩けないほどの痛みとトレーニング不足で、前日まで出場を悩むほどのダメージを受けました。

周りの手厚いサポートとリハビリにより、なんとか最終戦にも参戦し、ギリギリ6位でファイナルに出場出来ました。クライミング能力は全く他のファイナリストには足りていませんでした。しかし、これまでWORLDCUPに参戦し続けた10年間で養った経験値と集中力で4位になる事が出来ました。今年最も悪いリザルトでしたが、自分の予想よりも最もよいリザルトでした。

また最終戦では若手の成長著しい選手達の押し寄せてくる圧力を感じ、年間チャンピオンを獲得していながらも大きな焦りとトレーニングへのやる気を手に入れる事が出来ました。足の怪我と恐怖心も回復し、少しずつ今後の目標へ向けての身体と気持ちの準備が出来てきています。

今年の年間チャンピオンを糧に、さらに大きな岩場での成果と、来年の世界選手権に向けてトレーニングを積みたいと思います。どんなに多くの大会に出場し、成績を残しても満足しないクライミングと自分との追いかけっこはまだまだ続きそうです。

 

これからも自分のやりたいクライミングスタイルを貫き、自分にしか出来ないクライミングをみなさんにお見せ出来ればと思います。今年も応援ありがとうございました。2015年の目標はまだまだこれからです、今後とも応援お願いします。

 

2015年コンペ参戦予定です。

95日:Arco Rock Master Duello (イタリア)

92526日:adids rockstars (ドイツ)

111415日:World Cup Lead 最終戦(スロベニア)

112022日:アジア選手権(中国)

 

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


上部へスクロール